彫金による材料の加工法について
金属材料の加工方法には、さまざまなものがあります。
また、様々な加工法に合わせた工具が利用されるということになります。
加工方法にもさまざまな種類があるのですが、伝統的な加工法の分類の中の一つに彫金があります。
この加工法を用いて作製されるものには、指輪などの小物のアクセサリーが知られています。
対象物が小さい場合が多いですので、精密に加工する技術が必要となってきます。
そのために彫金のための工具についても、小さなものを扱うための工夫がなされています。
彫金による金属加工の最初の段階として行われるのが材料の切り出しです。
大きな素材から必要量の金属を切り出しますが、多くの場合小さなものを切り出すということになりますので、精密な切り出しが可能となる糸鋸などが用いられます。
糸鋸は大変細い歯のついた切り出し工具です。
そのようにして必要量の金属材料を切り出した後に行われるのが、表面の機械加工です。
このような加工のためにタガネが用いられます。
タガネとは、工具の一端を木槌などで打ちつけることにより、鋭い形をした他端で金属を変形させたり削り取るというような工具です。
この工具についても、小さな材料を対象とするということから、細かい加工ができるような工夫がされています。
このような表面の機械加工が終わった後に行われるのが研磨の作業です。
スムーズな表面が要求されますので、メッシュサイズの小さな研磨工具を用います。
場合によっては、2つの金属材料を接合する銀ロウ付けという作業も行われます。